「自分のエステサロンを開業するけど、どんな化粧品を選べばいいの?」
「施術効果を高めて、物販でも収益を上げたいけど、何から始めれば…」
エステサロンの開業準備において、化粧品選びはサロンのコンセプトを象徴し、経営そのものを左右する最重要事項の一つです。化粧品選びの失敗は、お客様の満足度低下や信頼の損失に直結しかねません。
この記事では、エステ開業という大きな一歩を踏み出すあなたのために、化粧品選びの重要性から、具体的な選定ステップ、失敗しない仕入れ方法、そして売上アップに繋がる販売戦略までを徹底的に解説します。
最後まで読めば、あなたのサロンに最適な化粧品を選び抜き、お客様に愛され、安定した収益を生み出すサロン経営の道筋が明確になるはずです。

なぜエステ開業で化粧品選びが重要なのか?
サロンの成功は、技術力だけでなく、使用する「化粧品」に大きく依存します。化粧品選びが重要である理由は、主に以下の4点です。
1. サロンのコンセプトを体現し差別化を図るため
化粧品は、サロンの「顔」です。「オーガニック志向」なのか「最先端の美容成分を追求する」のか、選んだ化粧品がコンセプトを明確に伝え、他店との差別化を実現します。
2. 施術の効果を最大限に引き出すため
優れたハンドテクニックや美容機器の効果を最大限に高めるのが化粧品の役割です。お客様の肌悩みに合った高品質な化粧品は、施術の効果を飛躍的に高め、顧客満足度とリピート率の向上に直結します。
3. 物販による収益の柱を育てるため
施術料金に加え、店販用化粧品の販売はサロン経営を安定させる重要な収益源です。化粧品は消耗品であるため、お客様に気に入ってもらえれば継続購入につながり、安定した収益基盤を築くことができます。
4. お客様との信頼関係を深めるため
お客様の肌に最適な化粧品を専門知識に基づいて提案することは、エステティシャンへの信頼に繋がります。サロンにいない時間もお客様の美をサポートする姿勢が、長期的な関係を構築します。
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エステ開業のための化粧品選び完全ガイド
失敗しない化粧品選びのために、以下の4つのステップで進めていきましょう。
1:サロンのコンセプトとターゲット層を明確にする
まず、「誰に、どんな価値を提供したいのか」を具体的に定義します。コンセプトが固まれば、選ぶべき化粧品の方向性もおのずと決まります。
- ターゲット層
(例:30代の働く女性、50代からのエイジングケア層、敏感肌に悩む方) - サロンの強み
(例:ニキビケア専門、リラクゼーション重視、最新美容成分) - 価格帯
(例:高価格帯のプレミアム体験、通いやすい価格での継続利用)
2:業務用化粧品と店販用化粧品の違いを理解する
サロンで扱う化粧品は「業務用」と「店販用」の2種類です。両者の連携がサロンワークの鍵となります。
- 業務用化粧品
プロが使用する前提で、美容成分が高濃度に配合されるなど、施術効果を最大化するために作られています。 - 店販用化粧品
お客様が自宅で安全かつ効果的に使えるよう調整されており、施術効果の維持を目的とします。
施術で効果を実感いただき、ホームケアとして店販用をおすすめするのが理想的な流れです。
3:化粧品の種類(OEMかブランド品か)を決める
オリジナルブランドを作る「OEM」か、既存の「ブランド化粧品」かを選択します。
OEM化粧品(オリジナル)
メリット:独自性が出せる、利益率が高い。
デメリット:開発にコストと時間がかかる、最低ロットが大きい。
ブランド化粧品(メーカー品)
メリット:ブランドの信頼性を活用できる、導入サポートが手厚い、小ロットから可能。
デメリット:利益率が比較的低い、他店と差別化しにくい。
開業当初は、サポートが充実した信頼性の高いブランド化粧品から始めるのが堅実です。
4:成分と効果で選ぶ
サロンのコンセプトに基づき、お客様の悩みにアプローチできる成分が配合されているかを確認します。例えば、エイジングケアならレチノールやヒト幹細胞培養液、美白ケアならビタミンC誘導体といったように、目的に合わせた成分を選びましょう。必ずサンプルで使用感や効果を自身で試し、心から良いと思える製品を選ぶことが大切です。
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失敗しない!化粧品の仕入れルートと交渉術
仕入れルートは主に3つ。それぞれの特徴を理解し、自サロンに合った方法を選びましょう。
1. メーカーから直接仕入れ
- メリット
中間マージンがなく価格を抑えやすい。手厚い研修を受けられることが多い。 - デメリット
最低ロット数が大きい場合がある。複数ブランドを扱う手間がかかる。
2. 美容専門の卸・代理店から仕入れ
- メリット
複数ブランドをまとめて仕入れられる。業界のトレンド情報が得やすい。 - デメリット
中間マージンが発生する。
3. オンラインの仕入れサイト
- メリット
24時間いつでも、小ロット(1個からでも)発注可能。開業前でも利用しやすい。 - デメリット
対面でのサポートや詳細な研修は受けにくい。
個人サロンの開業時は、小ロットから対応可能なオンラインサイトや、相談に乗ってくれる卸・代理店の活用がおすすめです。価格だけでなく、研修や販促サポートの有無も重要な選定ポイントです。

売上アップに直結する!化粧品の販売戦略
「売り込まれるのが苦手」なお客様にも自然に購入していただくためのポイントです。
1. カウンセリングで潜在的なニーズを引き出す
販売の起点はカウンセリングです。お客様の悩みの原因をプロとして解説し、その解決策の一つとしてホームケアの重要性と化粧品を提案します。
「これを買うとどうなれるのか」というお客様のメリットを伝えることが重要です。
2. お客様に「体験」を提供する
施術中に「今お使いしている美容液は〜」と効果を説明しながら使用したり、テスターやサンプルで実際に試してもらったりすることで、お客様は購入後のイメージを持ちやすくなります。
言葉だけでなく、五感で製品の良さを感じてもらう機会を作りましょう。
3. 「買わされる」から「教えてくれてありがとう」へ
販売者自身が製品の熱心なファンであることが最も強力なセールスです。その良さを自身の言葉で語ることで、お客様には「価値ある情報」として伝わります。
お客様の肌を一緒に育てるパートナーとしての姿勢が、信頼と売上につながります。
注意!エステ開業と化粧品に関する法律(薬機法)
化粧品を販売する上で、薬機法(旧・薬事法)の遵守は必須です。化粧品で表現できる効果効能の範囲は厳しく定められています。
「シミが消える」「ニキビが治る」といった医薬品的な表現はNGです。
「シミ・そばかすを防ぐ」「ニキビを防ぐ」のように、定められた範囲内での表現を徹底しましょう。これはカウンセリングやSNS、POPなど全ての場面で適用されるため、正しい知識を身につけることが不可欠です。
まとめ
エステ開業における化粧品選びは、サロンの未来を築くための重要な投資です。人気や価格だけでなく、この記事で紹介した視点を持って、あなたのサロンを成功に導くパートナーとなる化粧品を選び抜きましょう。
- サロンのコンセプトとターゲットを明確にすることから始める。
- 業務用と店販用を連携させ、施術効果と物販収益を最大化する。
- 自サロンの規模に合った仕入れルートを選ぶ。
- 「売り込み」ではなく、カウンセリングを通じた「提案」で信頼を得る。
- 薬機法を遵守し、正しい情報提供を徹底する。
最適な化粧品は、あなたの技術を輝かせ、お客様を笑顔にし、サロン経営を力強く支えてくれます。あなたの想いを化粧品という形に乗せて、理想のサロンを実現してください。
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