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エステ開業の事業計画を徹底解説!失敗を防ぐ重要ポイント総まとめ

目次

エステ開業に事業計画はなぜ必要?成功への羅針盤を手に入れよう

「自分だけのエステサロンを開きたい」
その夢を現実にするために、何から始めれば良いのでしょうか。技術や知識はもちろん重要ですが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのが「エステの事業計画」の作成です。

エステ事業計画書というと、「融資を受けるために必要な書類でしょ?」と思われるかもしれません。
もちろんそれも重要な役割の一つですが、本来の目的は「自身の事業プランを明確にし、成功への道筋を描くための設計図」です。

この記事では、これからエステサロンを開業しようと考えているあなたのために、失敗を防ぎ、夢を現実にするためのエステ事業計画の立て方を徹底的に解説します。具体的な項目立てから、資金計画、集客戦略まで、この記事を読めば全てが分かります。ぜひ最後まで読んで、あなただけの成功の羅針盤を手に入れてください。

そもそも事業計画書とは?

事業計画書(創業計画書)とは、事業の目的、サービス内容、資金計画、収支見通しなどを具体的に記した書類です。

これを作成する目的は、大きく分けて2つあります。

  1. 自分の考えを整理し、事業の骨子を固めるため: 頭の中にある漠然としたアイデアを文字に起こすことで、プランの強みや弱み、矛盾点などが明確になります。これにより、事業の解像度が格段に上がり、経営の指針が定まります。
  2. 第三者に事業内容を伝え、協力を得るため: 金融機関から融資を受けたり、共同経営者や取引先に事業内容を説明したりする際に、客観的で信頼性の高い資料として役立ちます。

特に、日本政策金融公庫などから融資を受ける場合、この事業計画書の提出は必須です。審査の通過を左右する重要な書類となるため、丁寧な作成が求められます。

事業計画書のテンプレートはこちらから👇

エステサロンの事業計画書に書くべき8つの項目

エステ事業計画書に決まったフォーマットはありませんが、日本政策金融公庫が公開している「創業計画書」のテンプレートを参考に、一般的に記載すべき項目を解説します。

  1. 創業の動機
  2. 経営者の略歴
  3. 取扱商品・サービス
  4. 取引先・取引関係
  5. 従業員について
  6. お借入の状況
  7. 必要な資金と調達方法
  8. 事業の見通し

それでは、各項目について詳しく見ていきましょう。

事業計画書を持った女性

1. 創業の動機

なぜエステサロンを開業したいのか、その目的や動機を具体的に記述します。「長年の夢だったから」というだけでなく、これまでの経験やスキルがどのように開業に結びついたのかをストーリーとして伝えましょう。

悪い例:昔から美容が好きで、自分のサロンを持つのが夢でした。

良い例:エステティシャンとして10年間勤務し、特に痩身技術において顧客満足度No.1の実績があります。指名してくださるお客様も増え、これまでの経験とスキルを活かして、よりお客様一人ひとりに寄り添ったサービスを提供したいと考え、独立を決意しました。

2. 経営者の略歴

これまでの職務経歴や取得した資格、実績などを具体的に記載します。単なる履歴書ではなく、エステサロン経営に活かせる経験や強みをアピールする場と捉えましょう。

良い例:株式会社〇〇に5年間勤務し、店長として店舗運営やスタッフ育成を経験。店長就任後1年で、店舗売上を前年比120%に向上させた実績があります。また、認定エステティシャンの資格も保有しています。

3. 取扱商品・サービス

事業計画の要となる部分です。あなたのサロンが提供するメニューや販売する化粧品について、その内容、価格、そして「強み」や「セールスポイント」を明確にしましょう。

  • メニュー名:例)オーダーメイド痩身コース、小顔リフトアップフェイシャル
  • 価格:例)120分 15,000円
  • ターゲット顧客:例)30代〜40代の働く女性、体型維持に関心が高い方
  • 強み・こだわり:例)最新の痩身機器と熟練のハンド技術を組み合わせた独自のメソッド。他店にはない結果重視の施術を提供します。

競合との差別化を意識し、あなたのサロンでしか受けられない価値は何かを具体的に示すことが重要です。

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4. 取引先・取引関係

販売先」と「仕入先」について記載します。

  • 販売先:エステサロンの場合、主なお客様は「一般個人」となります。ここでは、ターゲットとする顧客層(ペルソナ)をより具体的に記述します。「30代、〇〇市在住、デスクワーク中心の会社員、美容への関心が高く、月々の美容代は3万円程度」のように、人物像が目に浮かぶくらい詳細に設定すると、後の集客戦略にも繋がります。
  • 仕入先:施術に使用する化粧品やオイル、販売する物販商品などの仕入先を記載します。すでに取引先が決まっている場合は、会社名や取引条件(掛仕入、現金仕入など)を記入します。

5. 従業員について

一人で開業する場合は、「なし」と記載します。スタッフを雇用する場合は、正社員、パート・アルバイトの人数などを計画と共に記載します。

6. お借入の状況

経営者個人の既存の借入について記載します。住宅ローンや自動車ローン、カードローンなどが対象です。これは返済能力を判断するための重要な情報なので、正直かつ正確に記載してください。

7. 必要な資金と調達方法

開業にいくら必要で、そのお金をどうやって用意するのかを示す、非常に重要な項目です。資金は「設備資金」と「運転資金」に分けて考えます。

  • 設備資金:物件取得費、内装工事費、美容機器、ベッド、什器備品など、開業時に必要な初期投資です。
  • 運転資金:開業後、事業が軌道に乗るまでの間の経費です。家賃、人件費、水道光熱費、広告宣伝費、消耗品費などが含まれます。最低でも3ヶ月分、できれば6ヶ月分を見込んでおくと安心です。

これらの合計額に対し、「自己資金」「借入金」の割合を明確にします。自己資金の比率が高いほど、計画の堅実性が増し、融資審査で有利に働く傾向があります。

詳しい資金計画については、こちらの記事も参考

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8. 事業の見通し(収支計画)

開業後、どのように売上を立て、利益を出していくのかを具体的な数値で示します。売上予測の根拠を明確にすることがポイントです。

【売上高の計算例】
客単価 × 1日の想定客数 × 営業日数 = 1ヶ月の売上高

例)10,000円 × 3人 × 22日 = 660,000円

この売上高から、仕入高や家賃、人件費などの経費を差し引いて、利益を算出します。「創業当初」と「1年後(軌道に乗った後)」の2つの時点で見通しを立てると、より説得力が増します。

事業計画で失敗しないための3つの重要ポイント

計画を立てる際に、特に注意すべき3つのポイントを紹介します。これらを押さえることで、失敗のリスクを大きく減らすことができます。

1. 資金計画は「現実的」かつ「少し厳しめ」に

開業資金や運転資金の見積もりが甘いと、開業後すぐに資金繰りに窮することになります。「これくらいで足りるだろう」という希望的観測は捨て、見積もりは少し多めに、売上予測は少し控えめに設定するなど、最悪のケースを想定した計画を立てましょう。予期せぬ出費に備え、必ず「予備費」を計上しておくことが重要です。

2. 「誰に」「何を」売るのかを徹底的に考える(コンセプトとターゲット)

「最新の機械を導入すればお客様は来るはず」「腕には自信があるから大丈夫」といった考えは危険です。大切なのは、あなたのサロンが「誰のためのサロン」で、「どんな価値を提供できるのか」を明確にすることです。

  • コンセプトの明確化:例)「結果重視の本格肌質改善サロン」「仕事帰りに寄れる都会のオアシス」
  • ターゲットの具体化:例)「長年ニキビに悩む20代女性」「育児が一段落し、自分の時間ができた40代主婦」

コンセプトとターゲットが明確であれば、提供すべきサービス、設定すべき価格、効果的な集客方法が自ずと見えてきます。

3. 集客計画を具体的に立てる

素晴らしい技術や素敵なサロンがあっても、お客様に知ってもらえなければ売上は立ちません。事業計画の段階で、具体的な集客方法を計画に盛り込みましょう。

  • オンライン集客:ホームページ、SNS(Instagram, LINE)、ポータルサイト(ホットペッパービューティーなど)
  • オフライン集客:チラシのポスティング、地域情報誌への掲載、紹介カード

具体的な集客方法などについては、こちらの記事もご覧ください👇

まとめ:事業計画は、夢を現実に変えるための設計図

今回は、エステサロン開業のための事業計画書の書き方と、失敗を防ぐための重要ポイントについて解説しました。

エステ事業計画の作成は、決して楽な作業ではありません。しかし、このプロセスを通じて、あなたは自身のビジネスと真剣に向き合い、成功への解像度を飛躍的に高めることができるはずです。

金融機関のためだけでなく、あなた自身の夢を叶えるために、まずはペンを取って、未来のサロンの姿を描き出すことから始めてみませんか。この記事が、あなたの輝かしい第一歩を後押しできれば幸いです。

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この記事を書いた人

エステサロン開業を目指す方のための、実践型メディア。
実際にエステサロンを開業・運営してきた経験をもとに、準備から集客、助成金活用やスタッフ教育に至るまで、リアルで役立つノウハウを発信しています。
美容業界で「自分のサロンを持ちたい」という夢を叶えたいすべての方へ、確かな知識と具体的な手順をお届けします。

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