「いつか自分の脱毛サロンを開業したい」
「脱毛サロンの開業に興味があるけれど、何から手をつければいいかわからない」
「失敗しないために、開業資金や集客方法のリアルな知識が欲しい」
美容業界の中でも特に市場が拡大している脱毛分野。自身のサロンを持つという夢を抱いている方は多いのではないでしょうか。
しかし、その一方で、具体的な準備や計画の立て方がわからず、一歩を踏み出せずにいる方も少なくありません。
脱毛サロンの開業は、情熱だけでは成功できません。綿密なコンセプト設計、現実的な資金計画、そしてお客様に選ばれるための集客戦略といった、ビジネスとしての知識が不可欠です。準備を怠ると、開業後すぐに資金繰りに窮したり、お客様が全く集まらなかったりといった事態に陥りかねません。
この記事では、脱毛サロンの開業を目指すすべての方へ向けて、成功に不可欠な知識を「コンセプト設計」から「集客戦略」まで、体系的に完全網羅しました。この記事をロードマップとして活用すれば、開業までの道のりが明確になり、自信を持って夢への一歩を踏み出すことができるでしょう。

1.コンセプト設計 – 成功の土台を固める
脱毛サロンの開業準備で、最も重要かつ最初に行うべきことが「コンセプト設計」です。コンセプトとは、簡単に言えば「誰に、何を、どのように提供して喜んでもらうか」という、サロンの軸となる考え方です。ここが曖昧なままでは、後の物件選びやメニュー作り、集客のすべてがブレてしまいます。
ターゲット顧客(ペルソナ)を明確にする
「お客様は20代〜30代の女性」といった漠然とした設定では不十分です。より具体的に、一人の人物像を思い描けるレベルまで掘り下げましょう。
- 例1
都心で働く28歳独身OL。平日の仕事帰りに通いたい。価格も重要だが、施術スピードと予約の取りやすさを重視している。 - 例2
郊外に住む35歳主婦。子供を預けている間に通いたい。痛みが少なく、リラックスできるプライベートな空間を求めている。 - 例3
最近増えている25歳の男性会社員。ヒゲ脱毛に興味があるが、女性ばかりのサロンには抵抗がある。メンズ専門、もしくは男性歓迎の雰囲気が嬉しい。
ターゲットが明確になることで、提供すべきサービスやサロンの雰囲気、価格設定、そして効果的な広告の打ち出し方が見えてきます。
サロンの強み(差別化ポイント)を決める
数多くの脱毛サロンの中から、お客様にあなたのサロンを選んでもらうためには「強み」が必要です。以下の要素を組み合わせて、独自の魅力を打ち出しましょう。
- 価格帯
高級路線、都度払い専門、学割プランなど - 特化型
メンズ専門、VIO専門、キッズ脱毛対応など - 技術・設備
最新の業務用脱毛器導入、痛みの少ない施術、美肌効果の高い脱毛など - サービス
完全個室のプライベート空間、カウンセリングの丁寧さ、パウダールームの充実など
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2.資金計画 – 開業資金と運転資金のリアル
夢を実現するためには、現実的な資金計画が不可欠です。脱毛サロンの開業に必要な資金は、大きく「初期費用(イニシャルコスト)」と「運転資金」の2つに分けられます。
開業に必要な資金の内訳
初期費用(イニシャルコスト)
- 物件取得費
(家賃の6~10ヶ月分が目安)保証金、礼金、仲介手数料など。
内装・設備工事費
(50万円~300万円)居抜き物件かスケルトン物件かで大きく変動します。
業務用脱毛器購入費
(100万円~500万円)サロンの心臓部。性能やサポート体制を吟味して選びましょう。 - 運転資金
店舗家賃
人件費(スタッフを雇う場合)
水道光熱費・通信費
広告宣伝費
消耗品費(ジェル、ペーパーショーツなど)
特に運転資金は、開業後すぐに売上が安定するとは限らないため、最低でも3ヶ月分、できれば6ヶ月分を準備しておくと安心です。
資金調達の方法
全額自己資金で賄うのが理想ですが、多くの場合、融資を受けることになります。
- 自己資金
信頼性を高めるためにも、総資金の3分の1程度は自己資金で用意したいところです。 - 日本政策金融公庫
政府系の金融機関で、創業者向けの融資制度が充実しており、民間の銀行より審査に通りやすい傾向があります。 - 制度融資
地方自治体、金融機関、信用保証協会が連携して行う融資制度です。 - 補助金・助成金
小規模事業者持続化補助金など、返済不要の制度もあります。募集期間や条件を確認し、活用を検討しましょう。
日本政策金融公庫の公式HPはこちらから👇
業務用脱毛器の選定 – サロンの心臓部を選ぶ
業務用脱毛器は、サロンのサービス品質と収益性を左右する最も重要な設備投資です。価格だけで選ぶと、「効果が出ない」「故障が多い」「ランニングコストが高い」といった問題に繋がり、経営を圧迫する原因になります。
脱毛方式(IPL、SHR、THRなど)の違いを理解し、サロンのコンセプトに合った性能(メンズの濃い毛に強い、スピーディーな施術が可能など)を持つ機種を選びましょう。また、導入後のサポート体制や保証内容も必ず確認してください。
4.資格・許認可 – 法令遵守で信頼を得る
脱毛サロンの開業にあたり、法律上必須となる国家資格や美容師免許は必要ありません。これが未経験者でも参入しやすい理由の一つです。
しかし、お客様に安心して施術を受けてもらうためには、以下の点は必ず押さえておきましょう。
- 開業届の提出
個人事業主としてサロンを始める場合、事業開始から1ヶ月以内に管轄の税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出する必要があります。 - 民間資格の取得
必須ではありませんが、「認定エステティシャン」などの民間資格を取得することで、お客様からの信頼性が高まり、自身の知識や技術の証明にもなります。 - 法律の遵守(医師法・薬機法)
エステサロンで行う光脱毛は「美容ライト脱毛」であり、医療行為ではありません。広告やカウンセリングで「永久脱毛」「治療」「治る」といった医療行為と誤認させる表現を使うことは法律で禁じられています。誇大広告を避け、誠実な情報提供を心がけましょう。
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5.集客戦略 – サロンを知ってもらい、予約を埋める
素晴らしいサロンを作っても、お客様にその存在を知ってもらえなければ意味がありません。開業準備と並行して、オープン直後からお客様に来ていただくための集客戦略を練りましょう。
オンライン集客
- ホームページ/ブログ
サロンの公式な情報発信の場。SEO(検索エンジン最適化)を意識して、「地域名+脱毛サロン」などのキーワードで検索した際に見つけてもらえるように育てていきましょう。 - ポータルサイト(ホットペッパービューティーなど)
集客力が非常に高いですが、掲載料がかかります。開業初期の集客の柱として活用するサロンが多いです。 - SNS(Instagram, LINE公式アカウント)
Instagramでは施術のビフォーアフター写真やサロンの雰囲気を伝え、ファンを増やします。LINE公式アカウントでは、予約やお得な情報の配信を行い、リピーター育成に繋げます。
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オフライン集客
- チラシ・リーフレット
近隣の住宅や店舗にポスティングします。オープン記念キャンペーンなどを掲載すると効果的です。 - 紹介カード
既存のお客様に、友人や家族を紹介してもらうためのツール。紹介者・被紹介者の双方にメリットがある特典を用意しましょう。

まとめ:脱毛サロンの開業は「準備」が9割
今回は、脱毛サロンの開業を成功させるための全知識を、5つのステップに分けて解説しました。
コンセプト設計から資金計画、集客戦略まで、やるべきことは多岐にわたりますが、一つひとつのステップを着実にクリアしていくことが、夢の実現への一番の近道です。特に、事業の土台となるコンセプト設計と資金計画には、十分な時間をかけてください。
この記事が、あなたの「自分の脱毛サロンを開業したい」という想いを、具体的な行動へと変えるきっかけとなれば幸いです。綿密な準備を重ね、お客様に愛される素敵なサロンを創り上げてください。
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